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事例掲載日:2021年 12月6日

管理職には残業代が支払われない?

質問・概要

私は、会社に長年勤めており、現在の役職は課長です。私は、毎月40時間以上の長時間の残業をしているのですが、会社は、残業代を支払ってくれません。

会社に理由を聞いたところ、私が管理職だから、残業代を支払う必要がないと言うのです。残業代を支払ってもらえないのでしょうか。

管理職には残業代が支払われない

解答・対応

使用者は、労働者の残業に対して、残業代を支払わなければなりません。もっとも、これには例外があり、労働基準法第41条は、労働者が管理監督者であれば、残業代を支払わなくてもよいとしています。

管理監督者とは、労働条件の決定や、その他労務管理について、経営者と一体的立場にある者をいうとされています。管理監督者に該当するかどうかは、役職の名称や肩書で決まるものではなく、実際の業務内容によって判断されます。具体的には、

①労働時間に関する規制になじまないくらいの重要な権限と地位が与えられていること、②出退勤などの労働時間についての厳格な制限を受けていないこと、③管理監督者としての地位にふさわしいだけの賃金面での待遇であること、などの事情がない限り、管理監督者とはいえないことになります。

たとえば、従業員の採用や解雇といった人事面や、会社の経営面について決定権限を有していたり、労働時間も決まっておらず出退勤時間も自由に決めることができたりするなど、経営者側の立場にない限り、管理監督者とはいえず、残業代を支払わなければなりません。

なお、仮に、管理監督者に該当する場合であっても、会社は、深夜労働(午後10時から午前5時まで)に対する深夜割増賃金を支払わなければなりません。

管理監督者に該当するかの判断は難しいので、残業代未払でお困りの方は、南大阪法律事務所までご相談ください。

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