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事例掲載日:2021年 11月22日

固定残業代 定額の手当が残業代?

質問・概要

会社では、基本給30万円とは別に毎月3万円の勤務手当が支給されているのですが、残業代が支払われていません。

私は、毎月20時間ほどの残業をしているため、会社の担当者に残業代を支払ってほしいと伝えたところ、勤務手当が残業代に当たると言われました。残業代を支払ってもらえないのでしょうか。

固定残業代定額の手当が残業代

解答・対応

定額の手当を残業代として支払う制度を固定残業代制度といいます。「勤務手当」の名称以外にも、「特別手当」、「役職手当」などのさまざまな名称の手当について、固定残業代だと会社側が主張することがあります。

定額の手当が残業代としての実質がなければ、固定残業代制度は有効とはいえません。具体的には、雇用契約書の記載内容、労働者への説明、手当の支給の趣旨・経緯・実態などから判断されることになります。
そのため、雇用契約書に、手当が残業代である旨の記載がない、あるいは、会社からの説明が不十分な場合には、固定残業代として有効とはいえないでしょう。また、手当の額が、時間外労働時間数と大きく乖離している場合なども、固定残業代として有効とはいえないでしょう。

なお、仮に、雇用契約書に定額手当が残業代であることが記載されているなど、定額手当が残業代としての実質を有していたとしても、定額手当が実際の残業時間で計算した残業代を下回る場合には、その差額の支払いを求めることができます。

最近では、固定残業代制度が増えており、制度も複雑になっており、残業代の計算も煩雑です。長時間労働や残業代未払でお困りの方は、南大阪法律事務所までご相談ください。

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