遺言書作成 事例掲載日:2021年 8月2日 遺言書を複数発見 どちらの遺言が有効? 質問・概要 先日、父が亡くなり、遺品を整理していると、自筆の遺言書と公正証書遺言の2つが見つかりました。どちらの遺言が有効なのでしょうか? 解答・対応 複数の遺言書が見つかった場合には、新しく作成された遺言書が有効となります。 これには自筆証書遺言であるのか公正証書遺言であるのかといった作成形式による違いはありません。 遺言は、遺言者の最後の意思を尊重するという制度ですから、遺言の形式よりも、遺言の作成時期を重視して判断することになります。そのため、先に公正証書遺言が作成されていても、後の日付で自筆証書遺言が作成されていれば、後の日付で作成された自筆証書遺言が有効なものとなります。 なお、前に作成された遺言と、後で作成された遺言の内容が異なっているときは、前の遺言を撤回すると書かれていなくても、後の遺言で前の遺言の内容を取り消したものとみなされることになっていますが、争いを避けるために、従前に作成した遺言を撤回することを明記しておいた方がいいでしょう。 南大阪法律事務所 —《 その他の法律相談事例 》— 認知症でも遺言を作成することができる? 遺言書作成の事例一覧
質問・概要
先日、父が亡くなり、遺品を整理していると、自筆の遺言書と公正証書遺言の2つが見つかりました。どちらの遺言が有効なのでしょうか?
解答・対応
複数の遺言書が見つかった場合には、新しく作成された遺言書が有効となります。
これには自筆証書遺言であるのか公正証書遺言であるのかといった作成形式による違いはありません。
遺言は、遺言者の最後の意思を尊重するという制度ですから、遺言の形式よりも、遺言の作成時期を重視して判断することになります。そのため、先に公正証書遺言が作成されていても、後の日付で自筆証書遺言が作成されていれば、後の日付で作成された自筆証書遺言が有効なものとなります。
なお、前に作成された遺言と、後で作成された遺言の内容が異なっているときは、前の遺言を撤回すると書かれていなくても、後の遺言で前の遺言の内容を取り消したものとみなされることになっていますが、争いを避けるために、従前に作成した遺言を撤回することを明記しておいた方がいいでしょう。
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