遺言書作成 事例掲載日:2025年 11月4日 認知症だった母の遺言は有効? 質問・概要 母の死後、兄が母の遺言書があると提出してきましたが、当時母は認知症でした。こんな遺言書も有効なのですか? 解答・対応 遺言を有効に作成するには、「遺言の内容を理解し、その結果を弁識できる意思能力」(遺言能力)が必要です。遺言者が認知症である場合、遺言当時にこのような能力を有していたかどうかが問題になります。 判例では、医学的に認知能力や見当識に疑いがある場合でも、認知症検査スケールの点数等によってのみ判断するのではなく、過去の言動との整合性や親族との関係性、遺言の複雑性など、その他さまざまな具体的事実をふまえて法的な判断がなされています。主治医の診断や検査スケールの結果、日常の介護記録や介護認定の記録などは、大事な資料となりますので、できる限り資料を集めて検討することが必要です。 南大阪法律事務所 —《 その他の法律相談事例 》— 遺言ですべての財産を自由に処分? 遺言書作成の事例一覧
質問・概要
母の死後、兄が母の遺言書があると提出してきましたが、当時母は認知症でした。こんな遺言書も有効なのですか?
解答・対応
遺言を有効に作成するには、「遺言の内容を理解し、その結果を弁識できる意思能力」(遺言能力)が必要です。
遺言者が認知症である場合、遺言当時にこのような能力を有していたかどうかが問題になります。
判例では、医学的に認知能力や見当識に疑いがある場合でも、認知症検査スケールの点数等によってのみ判断するのではなく、過去の言動との整合性や親族との関係性、遺言の複雑性など、その他さまざまな具体的事実をふまえて法的な判断がなされています。
主治医の診断や検査スケールの結果、日常の介護記録や介護認定の記録などは、大事な資料となりますので、できる限り資料を集めて検討することが必要です。
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