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◆ ドラマ「シッコウ」

　テレビ朝日系列で放送中のドラマ「シッコウ～犬と私と執行官～」。来春からのＮＨＫ朝の連続テレビ小説で主演予定の伊藤沙莉さんが主演、東京ラブストーリーや踊る大捜査線などで有名な織田裕二さんらが出演されているこのドラマ、「強制執行」や「執行官」の仕事が描かれており、弁護士の中でも話題となっています。

◆ 強制執行とは？

　強制執行とは、判決などの債務名義の請求権を実現するために、国が強制力を発動し、債権者に満足を得させることを目的とした法律上の制度です。つまり、勝訴判決を得たにもかかわらず、相手が判決に従わない場合に、裁判所が、勝訴判決を得た人の申立てに基づいて、相手方の財産を差し押さえるなどして、請求を強制的に実現することです。たとえば、貸したお金を返してもらえない場合に、相手の不動産、動産、預貯金などを差し押さえたり、賃借人が建物の明渡しに応じない場合に、賃借人を建物から退去させたりします。

◆ 執行官とは？

　では、ドラマで織田裕二さんが演じる執行官とは、どのような仕事をするのでしょうか。

　執行官は、特別職の国家公務員で裁判所の職員です。裁判所の執行などの事務を行います。たとえば、不動産に対する強制執行では、現況調査や、競売の入札・開札などの職務を行います。また、執行官が動産を差し押さえて、それを売却して、勝訴判決を得た人にその代金を返済するといった職務も行います。

　なお、ドラマでも話題となっていますが、執行官は、公務員でありながら、給料は歩合制です。具体的な金額までは明らかではありませんが、１０年～２０年くらい前までは、執行官の給料は大臣よりも多いなどと噂されていたこともありました（真偽は不明ですが。）。

◆ 弁護士にご相談を！

　強制執行の手続は複雑です。執行の対象が不動産なのか預金なのか動産なのかによって、手続や準備も大きく異なります。難解な専門用語も出てきますし、法的な手続に踏み切るのは決して容易ではありません。専門家である弁護士に相談、依頼することで、このような難題から解放されます。

　貸したお金が返ってこない、賃貸物件を明け渡してくれないなどでお困りの方は、貸金の返還請求や建物の明渡請求などといった裁判や、それを実現するための強制執行の手続など、なるべく早く弁護士にご相談ください。