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事例掲載日:2021年 4月5日

亡くなった夫の預金から生活費を引き出すことはできるのか?

質問・概要

先日、夫が亡くなりました。私たちには子どもが2人います。私たち夫婦は、夫の預貯金で生活してきました。

夫が亡くなったことにより、夫の預貯金から出金することはできないのでしょうか。もし、夫の預貯金から出金できないとなれば、生活に支障を来してしまいます。

亡くなった夫の預金から生活費を引き出すことはできるのか?

解答・対応

従前は、預貯金も遺産分割の対象になるため、相続人全員の同意がなければ、被相続人(亡くなった方)の預貯金から払戻しすることができないとされていました。しかし、これでは、遺産分割協議が成立するまで、葬儀費用の捻出や、残された家族の当面の生活費を引き出すことができないなどの問題点がありました。

現在では、民法が改正されて、各相続人は、相続人全員の同意がなくても、預貯金の額の3分の1について、各相続人の相続分の限度で払戻しが認められることになりました。

たとえば、ご主人の預貯金残高が600万円あったとすれば、その3分の1である200万円について、妻はその相続分である2分の1の100万円については、相続人全員の同意がなくても払い戻すことができます。なお、預貯金の額が多かったとしても、一つの金融機関から払い戻すことができるのは上限150万円となっていますので、ご注意ください。

払い戻しの手続をするためには、銀行などの金融機関に、①被相続人の出生から死亡までの除籍謄本、戸籍謄本、②相続人全員の戸籍謄本、③預金の払い戻しを希望する相続人の実印、印鑑証明書などが必要となります。

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